インプラント治療
十分なリスク対策を行うインプラント治療
当クリニックでは、できるだけ負担が少なく、安全で長持ちするインプラント治療の提供を目指しています。
インプラント治療を行う前には、細かく診査・診断を行います。また術中・術後にもCT撮影を行うなど、リスクの軽減にも力を注いでいます。
患者様の中には、それでも怖いと感じる方がいらっしゃると思います。そのような患者さまの不安を払拭するため、当クリニックでは事前の説明の時間を1時間ほどお取りしています。モニターを使い、分かりやすくお話しいたしますので、疑問や不安点がありましたら遠慮なくご相談ください。
当クリニックで使用している5種類のインプラント
あらゆる症例に対応できる万能なインプラントはありません。
当クリニックでは其々の特長のある5種類のインプラントを、患者様のお口や顎の骨の状態に応じて使い分けることにより、「痛みが少なく、快適なインプラント治療」の提供が可能であると考えています。
スプライン
上下顎前歯、奥歯を問わず抜歯即時埋入を行うとき、さらには顎の骨が柔らかく薄い症例に主に使用します。
ストローマン
歯ぎしりや食いしばり等噛む力が強く、顎の骨が硬く厚い症例に主に使用します。
バイコン
最短5mmのショートインプラントです。通常の長さ(8mm以上)のインプラントでは骨の厚みが足りず下顎管神経に接触するリスクのある下顎奥歯の症例に主に使用します。
GBR(骨造成)を回避することができます。
メガジェン
即時荷重に対応したインプラントです。
ケンテック
前歯、奥歯を問わず通常の硬さの骨で成熟側埋入時に主に使用します。
インプラント比較表
名称 | インプラントの表面性状 | 製造 | 骨との結合様式 |
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スプライン | HA (ハイドロキシアパタイト) |
アメリカ | バイオインテグレーション |
ストローマン | チタン | スイス | オッセオインテグレーション |
バイコン | チタン | アメリカ | オッセオインテグレーション |
メガジェン | チタン | 韓国 | オッセオインテグレーション |
ケンテック | チタン | 日本 | オッセオインテグレーション |
オッセオインテグレーションとは
チタンインプラントと骨との結合様式を表します。
光学顕微鏡下で両者は直接的に一体化していると考えられてきましたが、さらに詳しい電子顕微鏡下で両者の間にはわずかな隙間があり完全には接触していません。
バイオインテグレーションとは
HAインプラントと骨との結合様式を表します。
電子顕微鏡下ではカルシウムが沈着し両者はほぼ100%生化学的に隙間なく結合しているといわれています。
この数値の差はHAインプラントしかない骨伝導能によるもので、HAインプラントはインプラント周囲に骨を再生することができますので、 チタンインプラントと比較して、柔らかい骨や薄い骨に対してはやく骨と結合します。
骨伝導能とは
骨再生に必要な細胞が周囲組織から供給され、骨形成の足場として機能する性質です。
チタンインプラントはインプラントを骨の中に埋入すると周りの骨からの骨再生で結合します。
HAインプラントはインプラントの骨の中に埋入すると周りの骨からの骨再生だけでなく、インプラント自身にも骨を再生する能力がある(足場になります)ので、難症例とされる骨が足りない場合でも、骨と結合する時間はチタンインプラントと比べ早いのです。
短時間で負担の少ない光学印象
インプラント埋入後、骨との結合を確認してからセラミック製やジルコニア製の人工歯を装着します。この人工歯を製作する上で、印象(型取り)という工程があります。
これまでの印象はインプラントにアバットメント(支柱)を立て、シリコン材で型を取り、模型を作っていました。
現在は光学印象装置(口腔内3Dスキャナー)によって、短時間での印象が可能になりました。また従来のような嘔吐反射がなくなり、患者様の負担も大きく軽減されました。
スキャナー先端に装着するチップを患者様毎に交換・滅菌するので、感染予防の観点からも優れています。
ただし、症例によっては光学印象ではなくシリコン材印象のほうが正確に把握できることもあります。当院では患者様の症例よって印象方法を変えています。
抜歯即時埋入
抜歯即時埋入とは文字通り、抜歯と同時にインプラントを埋入する方法です。
抜歯即時埋入のメリット
通常、抜歯後からインプラント埋入までは数ヶ月待つ必要がありましたが、抜歯と同時にインプラントを埋入することで、治療期間を短縮できるようになりました。(歯が割れている、歯の根の先に膿が溜まっている、歯周病になっている等の炎症がある歯を抜歯と同時にインプラントを埋入できるため治療期間が短縮できるのです。)
また抜歯即時埋入は歯肉を切開や剥離しませんので、インプラント手術後の腫れや痛みが出にくいというメリットもあります。
抜歯即時埋入にはあらゆるメリットがある反面、高い技術と豊富な経験を必要とする治療法でもあります。
60代女性
左上前歯(1番)が歯周病のため抜歯となりました。
通常の抜歯と同じように歯肉を切開することはありません。インプラントが感染しないように、歯肉を傷つけることなく抜歯窩内を搔爬します。
術前のCT診断に基づいて、インプラントを埋入するためのインプラント窩を形成しインプラントを埋入します。
抜歯即時埋入の費用
費用 | 38万5千円(税込) |
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期間 | 5カ月 |
リスク | 骨の吸収の大きい場合には抜歯待時埋入に変更になる場合があります。 |
抜歯即時埋入・即時荷重
抜歯即時埋入と即時荷重を同時に行う治療法です。
即時荷重のメリット
即時荷重とは、インプラント埋入したその日に、被せ物(仮歯)を装着する治療法です。
大きなメリットとしては、前述しました治療期間の短縮です。即時荷重は、通常のインプラント治療の約半分(2ヶ月前後)で終了します。
また、その日に仮歯を装着することで見た目も良くなり、食事の幅が広がるのも(抜歯)即時埋入・即時荷重のメリットです。
その他、腫れや痛みが一般的なインプラント治療より少ないという特徴もあります。
※患者様の骨の状態によっては、即時荷重が行えない場合もございます。当院では事前にCT検査で骨の状態を確認しております。
抜歯即時埋入・即時荷重の流れ
右上1番に残根があります
痛みと腫れを抑えるように⻭茎を切開しないフラップレスで抜⻭を⾏いインプラントを埋⼊します
埋⼊したインプラントのISQ(インプラント安定指数)を測定し、数値が70以上であることを確認し、ピーク材をインプラントにスクリューで固定します
ピーク材にプロビジョナル(仮⻭)を装着し、両隣の⻭と接着剤で固定します。
インプラント埋⼊2か⽉後に再度ISQを測定し数値が70以上であればジルコニアセラミックの被せ物の製作に移ります
ジルコニアセラミックで製作した被せ物を装着
抜歯即時埋入・即時荷重が行えないケース
骨が柔らかい場合や厚みが足りない場合、通常のインプラント(骨が安定してから行う)治療で行う必要があります。
当院では事前に骨の厚みや噛み合わせを検査した上で、治療方法を決定しております。
抜歯即時埋入・即時荷重の費用
一般的に即時埋入・即時荷重は別料金が発生するケースが多いですが、当院では通常のインプラント治療と同一料金で行なっております。
抜歯待時埋入
抜歯をして歯肉が治癒し、抜歯窩が覆われた後でインプラントを埋入する方法です。
歯肉に比べて骨の再生は遅く、6カ月は必要といわれます。抜歯待時埋入は抜歯をして約2~3カ月程度でインプラントを埋入しますので、抜歯窩は再生の途中になります。
この方法は下顎管神経まで骨の厚みが少ない症例や、重度の歯周病で周りの骨が大きく吸収されている症例等に用います。
40代女性
他の医院で右下奥歯(6番)を数か月前に抜歯し、インプラント治療を希望し当院へ来院されました。
抜歯窩は治癒し歯肉で覆われています
歯肉を切開してみると、その下の骨はまだしっかりと治癒しておらず、抜歯窩が残っています。
インプラントを埋入します。インプラントの周囲の隙間には人工骨を入れて歯肉を縫合します。
抜歯待時埋入の費用
費用 | 38万5千円(税込) |
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期間 | 5カ月 |
リスク | 重度歯周病で回りの骨の吸収が大きく、治癒期間が1~2カ月遅れる可能性があります。 |
成熟側埋入
個人差はありますが、約半年〜1年後にインプラントを埋入します。
抜歯即時埋入が基本的に禁忌とされているチタンインプラントではこの方法がよく用いられます。
70代女性
他の医院で左下奥歯(5番)を1年前に抜歯し、入れ歯を使用されていましたが、うまく食事ができずに、また入れ歯を誤飲する危険性も気にされ、インプラント治療を行いました。
麻酔医による静脈内鎮静法を施しながら、浸潤麻酔を行い歯肉を切開しインプラントを埋入します。
1年前に抜歯したところ十分に骨が再生し、インプラント周囲に隙間はありません。
この方法は治療期間が長くなるだけでなく、インプラント埋入までに骨の吸収が進みますので、骨の厚さが薄い上の前歯では、骨を造成するGBR法が併用されることも多く、術後の腫れや痛みを生じることも少なくありません。
成熟側埋入の費用
費用 | 38万5千円(税込) |
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期間 | 4カ月 |
リスク | 埋入部位の骨が非常に硬い場合には骨からの出血が少なく骨との結合が1~2カ月遅れる場合があります。 |
インプラント治療症例
症例1
治療方法 | 40代女性 左上前歯の歯根が割れていると他院で診断を受け御家族の紹介でインプラント治療を希望で来院されました。CT診断で歯根には亀裂があり歯を支えている骨には大きな吸収がありました。患者様はなるべく痛くないインプラント治療を希望され、 歯肉を切開せずフラップレスで抜歯とインプラント埋入を同時に行いました。 |
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埋入方法 | スプラインHAインプラントを使用し抜歯即時埋入 |
治療部位 | 左上2番 |
メリット&デメリット | 審美性が重要な上の前歯のため抜歯して同時にインプラントを埋入することでその分治療期間が短縮され患者様のQOL(生活の質)の低下が軽減されます。 歯根破折してから少し期間が経過されていますので、その分周囲の骨の吸収が進み若干治療期間が延びる可能性があります。 |
治療期間 | 4カ月 |
費用 | 38万5千円(税込) |
術前
術前
上部構造装着
(歯茎を切開しないフラップレスでインプラントを埋入しますので、審美的に優れた上部構造を製作することができます。)
症例2
治療方法 | 60代女性 右下奥歯のブリッジが破損したため清掃等の口腔衛生環境を改善するためにも新たにブリッジにはせずインプラントを選択しました。 顎の骨の幅が広く内側には骨が隆起していますので、(矢印)噛む力が非常に強いことが分かります。 |
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埋入方法 | ストローマンインプラントを使用し成熟側埋入 |
治療部位 | 右下5番、6番 |
メリット&デメリット | かみ合わせの強い方は骨が硬く骨からの出血量が少ない場合がありので、骨との結合が遅くなりことがあります。あまりに出血しない場合には意図的にインプラント窩内の壁に小さな穴を開けて出血を促します。 |
治療期間 | 4カ月 |
費用 | 77万円(税込) |
術前
術中
上部構造装着時
(かみ合わせの部分に穴が開いていますが、これはスクリュー固定ですので、この後この穴は上部構造の色に合わせた光重合レジンで封鎖します。)
症例3
治療方法 | 50代女性 骨が足りないので他医院からインプラント治療の依頼を受け来院されました。人工的に骨を造成しても吸収するリスクが高いため、なるべく人工骨は使用せず自分の骨(既存骨)に中にインプラントの埋入することが大切です。 |
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埋入方法 | バイコンインプラントを使用して成熟側埋入 |
治療部位 | 左下7番 |
メリット&デメリット | 下顎管神経に近いため長さ5mmのショートインプラントを選択しました。 これによって骨を足す必要はなくそれに伴う術後の腫れや痛みが軽減でき治療期間の短縮につながり、GBR(骨造成)を回避することができます。 |
治療期間 | 5カ月 |
費用 | 38万5千円(税込) |
術前
完成した上部構造
レントゲン画像
症例4
治療方法 | 60代男性 他院で歯根が破折していると診断されインプラント治療を希望され来院されました。 抜歯と同時に歯肉を切開せず(フラップレス)インプラントを埋入。 |
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埋入方法 | メガジェンインプラントを使用して抜歯即時埋入 |
治療部位 | 左上6番 |
メリット&デメリット | 抜歯即時埋入を行うことで抜歯後の骨の吸収が進まないうちにインプラントを安全に骨の中に埋入することができます。さらにインプラントの幅の広いショートインプラントを選択することでGBR(骨造成)を回避できますので、術後の腫れや痛みを軽減でき治療期間の短縮にもなります。 |
治療期間 | 4カ月 |
費用 | 38万5千円(税込) |
術前
完成した上部構造
レントゲン画像
LOCATORオーバーデンチャー
(インプラントを使用した入れ歯)
インプラントを利用したLOCATORオーバーデンチャーについて
インプラントは欠損した部分に固定式の歯を入れるだけでなく、入れ歯の動きを抑え、咀嚼力を向上させて痛みを軽減し、様々な口腔機能の改善のために使われます。
インプラントオーバーデンチャーとはインプラントを支持に作製した入れ歯のことです。
利点
- 入れ歯の安定感が増すため、咀嚼力が向上する
- 極度に吸収した骨にも適応可能
- 固定式の歯に比べて治療期間が短い
- 費用を抑えることができる
- 着脱が容易のため清掃性にすぐれている
- 新しく入れ歯を作らなくても現在使用している入れ歯を利用できる
注意点
- 入れ歯の安定感は増しますが、自分の歯と同じようにはなりません。
あまりに硬いもの(アワビ、ナッツ類、氷など)を食べ過ぎると、入れ歯が破損するまたはインプラントに過度な力がかかりすぎて、まれに脱落することもあります。 - 安定感が上がりますので、入れ歯の下に食べかすは入りづらくなりますが、食後は必ず外して洗ってください。インプラント周囲炎を発症する可能性が高くなります。
- 顎の骨は経年的に徐々に吸収し変化していきます。入れ歯を長期間装着していると、入れ歯と骨の間に隙間が生じ、入れ歯の安定が悪くなり痛みや口内炎の原因となります。
そして入れ歯の安定が悪いまま使用していると、噛む力がインプラントに集中してきますので、ロケーターが緩み、プラークが沈着し、インプラント周囲炎を引き起こす原因にもなります。そのため入れ歯用材料で、その隙間を埋める処置(リベースといいます)を定期的に行う必要があります。 - メールは経年劣化しますので、最近入れ歯が今までより緩くなり外れやすいと感じた時は、メールの交換時期に来ているかもしれません。早めに受診をお薦め致します。
- 材質がレジンだけで作られている入れ歯は元来強度が不足しています。
食事をすると咬合力がインプラントを支点にしてオーバーデンチャーに加わりますので、入れ歯が破折することがあります。修理をおこなえば、使用できるようになりますが、頻繁に繰り返すようなら再製作することになります。 - 高齢者の患者様にはなるべくオーバーデンチャーをお薦めしております。高齢者の方でも少数歯(1~4歯)の欠損であれば取り外しのない固定式がおすすめですが、多数歯〜無歯顎の場合には
・治療期間が短い
・固定式よりインプラントの本数が少なく、身体への侵襲が少ない
・早く噛める
等の利点がある為です。
ただし過去の疾患の経緯から、「入れ歯の不具合から開放されて、短い間でもいいから自分の歯のように噛みたい」というご希望をある患者様も来院されます。そのようなご要望を踏まえつつ当クリニックでは患者様が来院できなくなり、他の施設での治療する場合も見据えて、治療内容をご相談して参ります。
無歯顎の場合のインプラント埋入本数
上顎 4~6本
下顎 2~4本
LOCATORオーバーデンチャーの流れ
1、左右の犬歯相当部位にインプラントを2本埋入し、インプラントと骨が結合していることを確認した後LOCATORインプラントアバットメントを歯肉粘膜の厚みに合わせて選択し装着します。
2、入れ歯の内面を削合し、ハウジングとメールを装着します。
メールは維持力が(弱)~(強)まで3段階あり、色分けされています。
口腔内の状況や患者様の好みなどを伺いながらメールの種類を選択致します。
3、入れ歯を口腔内に戻し、患者様に取り外しの方法を説明致します。
協力 白鵬
無断転載禁止
オーバーデンチャーの種類
ボールアンカーtype
入れ歯の内面にはリング状のゴムをつけ、入れ歯を安定させます。
ドルダーバーtype
入れ歯の内面にはそのバーを包み込む形状を持つクリップを装着し入れ歯を安定させます。維持力は大きいですが、他のtypeと比べ清掃が難しい面があります。
このような患者様もLOCATORオーバーデンチャーに変更することが可能です。
LOCATORオーバーデンチャーの症例
症例1
費用 | 165万円(インプラント6本合計 税込) |
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期間 | 6~8カ月 |
リスク | インプラントと骨との結合を妨げないように食事や外出以外は入れ歯を外すようにしてください。 |
60代女性です。上下無歯顎で顎の骨がかなり吸収を起こし、入れ歯が動いてしまい、食事が取りづらいという主訴で来院されました。
上顎には4本 下顎には2本インプラントを埋入しました。これにより入れ歯の安定は向上し、食事が楽になります。
症例2
費用 | 55万円(インプラント2本分 税込) 33万円(金属床 税込) |
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期間 | 5カ月 |
リスク | 治療期間中入れ歯の破折が繰り返す可能性があります。 |
60代男性です。上顎2本残っています。ここに2本インプラントを埋入し天然歯2本とインプラント2本の合計4本を支えとする入れ歯を作製しました。このように総入れ歯だけでなく、部分入れ歯の場合でも歯が欠損している部位にインプラントを使うことによって入れ歯の安定は向上します。
インプラント治療のよくある質問
Q. インプラント治療は誰でも受けられるのですか?他の医院で治療途中ではあるのですが・・・
顎の骨の成長が終わる18歳頃から80歳以上のご年配の方まで治療を受けていただけます。
他の歯科医院でインプラント治療を受けている途中の方でも問題ありません。
当クリニックで使用していないインプラントであっても、レントゲン画像から種類を判別し、その情報を基に被せ物を作製するなどの対応を取らせていただきます。
Q. インプラントは何本必要になりますか。1本の歯を失った場合、1本のインプラントが必要と考えればよいのでしょうか。
複数の歯を失ってしまった場合であれば、歯と同じ本数を入れる必要はありません。
例えば、3本以上歯を失ってしまった場合、2本インプラントを入れてブリッジの形態にすることが可能です。さらに、歯を全て失ってしまった方であれば、7~8本のインプラントを入れてブリッジにすることもできます。
当クリニックでは、必要な本数だけを入れるよう心がけています。
Q. インプラントの手術は全身麻酔をして行うのでしょうか。痛みを感じますか?
基本的に、歯を削る時や神経を取る時に行う局所麻酔で問題ありません。
当クリニックでも、多くの場合、局所麻酔で治療を行っています。
ただし、全身疾患をお持ちの方や恐怖心が強い方、手術時間が長くなる方などは、うたた寝したような感覚になる「静脈内鎮静法」を使うことがあります。
その際は歯科麻酔科の歯科医師が、患者さまの全身状態を管理しながら治療を進めていきます。
Q. インプラントの治療期間は?また、手術時間は?
治療期間はインプラントを顎の骨に入れてから、4~8ヶ月ほどです。また、歯を全て失ってしまった方の治療ですと、約12ヶ月かかります。
また抜歯即時埋入・即時荷重にて治療を行った場合はもっと短くなります。
ただし、顎の骨の状態には個人差がありますので、状態に応じて数ヶ月程度遅くなることはご承知おきください。
手術時間に関しては、上顎の前歯1本の治療であれば30分ほどで終えられますが、難症例であれば1本の処置で90分以上かかることがあります。また、インプラントの本数が多くなるほど、手術時間は長くなります。
Q. インプラントはどのくらい持つのでしょうか?
現在、インプラントは20年持つと言われていますが、そのためには術後のケアが欠かせません。
お口のお手入れと定期的なメンテナンスを行うことで、長期間良い状態を維持しやすくなります。お手入れを怠ってしまうと、歯茎の炎症を起こしたり、インプラントの寿命が短くなったりする恐れがあります。
担当の歯科衛生士がブラッシングなどのケア方法の指導を行い、インプラントをできる限り長く保てるようにサポートいたします。
Q. 骨粗鬆症があり薬を飲んでいますが、大丈夫でしょうか?
骨粗鬆症の中でビスホスネート製剤と抗RANKLEモノクロナール抗体を服用されている患者様は稀にインプラントと骨との結合を阻害する場合があります。
そのお薬の服用期間、内服か注射等を詳細にお知らせ下さい。その状況を踏まえて、治療計画をご相談させて頂きます。
Q. 健康診断でMRI検査を行うことになりましたがインプラントがあっても検査はできますか?
インプラントを入れてもMRI検査には問題ありません。
ただし、インプラントで義歯の安定を図るインプラントオーバーデンチャーの際に磁石を使用する場合があります。
その場合にはその磁石をかかりつけの歯科医院で外してからMRI検査を受けるようにして下さい。
Q. 前歯をインプラントしようと考えていますが仕事の都合上、歯がないのは困ります。仮歯はどうなるのでしょうか?
手術の前に歯型を取り、前もって仮歯を作製しておきます。
ただし重度の歯周病など歯の状況によっては、歯型を取ることが困難な場合があります。
その時はインプラント手術終了後、直ちに仮歯を制作致しますので歯がないことはありません。
ただし両脇の歯に接着剤で固定してあるだけですから、硬い食べものには外れやすいため、注意が必要となります。
Q. インプラント治療後、急に引っ越すことになりました。引っ越し先では、どこの医院に行けばいいかわかりません。どうしたらいいでしょうか?
インプラントのメンテナンスには様々な症例を踏まえて先生に診ていただくことが大切ですし、何かインプラントのトラブルがあったときにはお口に入っているインプラントと同じインプラントを扱っている先生に診ていただくと、スムーズに対応していただけます。
インプラント販売メーカーの(株)白鵬よりご希望される地域の中で、患者様の通院時間等も考慮しながら、患者様の状態に合せた先生をご紹介することができますので、是非ご相談下さい。
Q. 歯周病のため抜歯をして、数ヶ月間歯ぐきが治癒するまで待ってから、インプラントができるかどうか判断するといわれましたが、そこまでインプラントの手術を待つものなのでしょうか?
チタンインプラントをお使いの先生はそのような治療手順で行います。
それはチタンインプラントの材質の特性上数ヶ月間歯を抜いて骨が出来上がるまで待ってから、インプラント手術を行う方が適しているからです。
しかし、骨の薄い上顎の前歯や歯周病ですでに骨の厚みが少なくなっている上顎の奥歯では数ヶ月間待っているうちに、インプラントを埋入できるだけの骨がなくなってしまうと、手術が難しく、またはなくなってしまった骨を作ってからインプラントをすることにもなり、治療費も多くなり、時間もかかります。
ただし、材質が異なるスプラインHAインプラントであれば、抜歯をしてすぐにインプラントを埋入ことができますから、数カ月歯ぐきが治癒するまで、待つことなく早く治療を終えることができます。
※最近では、チタンインプラントでも抜歯即時埋入が行えるものもあり、当院でも対応しております。
Q. インプラントは一度に何本入れることができるでしょうか?
インプラントは一度に7~8本まで入れることはできます。
ただし、高齢の患者様、全身疾患をお持ちの患者様などは埋入するインプラントの本数が多くなれば、治療時間も長くなり、お体に負担がかかりますので、麻酔医の管理のもと脈内鎮静法を行いながら手術を受けることをお薦め致します。
Q. インプラントは皆同じでしょうか?
インプラントはすべて同じではありません。
現在40種類以上のインプラントが各メーカーから販売されています。
骨の硬さ、厚み、炎症がある部位(歯周病や歯根は折等)、さらには噛む力等を考慮してインプラントメーカーやそのサイズを選択する必要があります。
Q. 上顎の奥歯にインプラントを考えていますが、他医院で相談したら骨がないから無理といわれましたが、大丈夫でしょうか?
当クリニックでは、術後の腫れを抑える為にさまざまなソケットリフト(クレスタルアプローチ法、ダブルソケット法など)で対応しております。
詳しくはインプラント専用サイトをご覧ください。
Q. 下顎の奥歯にインプラントを考えていますが、骨が薄くて骨を作ってからインプラントを入れるといわれました。
下顎の奥歯は骨が薄い場合には、神経に近く通常の長さのインプラントを埋入するには困難な場合が多々あります。
そのためGBRを行い、骨を作りインプラントを埋入するということになるのですが、骨を作る方法(GBR)は術後の腫れや痛みが大きくなりやすく、治療期間も長くなります。
そこでショートインプラント(インプラントの長さが8ミリ以下を指します)を使用することによってGBRを回避することができます。
当クリニックでは最短で長さ5ミリのインプラントを扱っています。
Q. インプラントの被せものは何年後に取り替えるものですか?
被せものは例えると車のタイヤと同じです。
個人差はありますが、いずれ取り替える時期になる場合があります。永久的に長持ちする訳ではありません。
詳しくは担当医にお尋ねください。
Q. ネックレスやピアスで皮膚にアレルギーがありますが、インプラントはできますか?
現在お口の中に、金属の被せものや詰め物があり、そのような状態でもお口の中にアレルギー症状がでてなければ大丈夫です。
Q. 歯周病の歯を抜いてすぐにインプラントを入れても大丈夫ですか?感染しませんか?
チタンインプラントの場合は不向きですが骨伝導能のあるHAインプラントは問題ありません。
抜歯をした後、抜歯窩の内部にある感染源をしっかりと掻爬することにより感染のリスクを取り除くことができますので、そのままインプラントを埋入することができます。
Q. インプラントの清掃方法はどのようにすればいいのでしょうか?
天然歯の場合と基本的には変わりありませんが、インプラント治療終了後、歯科衛生士より歯ブラシや歯間ブラシの使用方法について詳しく説明致しますので、ご不明な場合にはいつでもご質問ください。
Q. インプラントはやり直すことができますか?
インプラントを埋入後、感染が原因でインプラントを撤去しなければならない場合があります。
その後、再度インプラントは埋入は可能です。
Q. 歯ぐきを切らないでインプラントを入れることはできますか?
このインプラント手術方法は、歯肉が薄い、骨の厚さや幅が沢山あるなど、かなり条件が限られた方にしか適応できません。
当クリニックでも扱っておりますので、CT診断の時にご希望の方はお申し出ください。
ただしその方法が患者様にとって適した手術方法とは限らない場合には別の方法を提案させていただきます。
Q. 入れ歯を利用しています。入れ歯の部分にインプラントを入れた場合、骨と結合するまでの間は、引き続き入れ歯を使うことはできるのでしょうか?
インプラントと骨が結合するまでの間、入れ歯の影響でインプラントと骨の結合を阻害することがあります。
小さな部分入れ歯であれば、インプラントと骨が結合するまでの数ヶ月間、はずしておいても食事等にあまり影響はないと思いますが、大きな部分入れ歯になると、外すことは難しくなります。
その場合には、インプラントを通常の深さよりも1~2ミリ深く骨の中に入れることによりその影響を防ぐことができますので、入れ歯を使用し続けることができます。