静脈内鎮静法
静脈内鎮静法について
インプラント治療だけでなく、親知らずの抜歯、さらには歯周病の骨再生手術などの歯科手術は通常は局所麻酔で行われています。しかし治療は希望しているものの、術中、術後の痛みや不安感で、なかなか踏み切れず悩んでいる方も少なくないと思います。
通常の局所麻酔だけでは、患者様の意識がはっきりしているため、術中の不快な「音」や「振動」が不安や緊張につながります。その不安や緊張はストレスとなり、心身に負担をかけ、術中に気分が悪くなったり貧血を引き起こすことがあります。
そのような患者様の不安や緊張を取り除くために静脈内鎮静法を行っています。
静脈内鎮静法は全身麻酔にように呼吸が止まることはなく、注入から2〜3分ほどでお布団でウトウト眠っているような状態になります。
それだけでなく全身疾患(高血圧、脳疾患、糖尿病など)を持った患者様の予期せぬ術中の体調の変化を見逃すリスクを軽減できます。
そのために術者は患者様の全身状態には全く気にすることがなくなり、治療に集中できますので、手術時間の短縮にもつながります。
この方法は胃カメラや大腸の検査で行われるものと同じで、すでに御経験されている方も少なくないと思います。
当クリニックの麻酔医は歯科医師免許を取得しています。常にモニターを監視し、患者様の体調の変化を判断しながら、麻酔薬の調整をし、患者様にリラックスした状態で手術を受けて頂くようサポートしています。
静脈内鎮静法の使用には一部条件がありますので、詳しくはお問合せください。
静脈内鎮静法の特徴
- この方法は全身麻酔ではありません
- 静脈から鎮静剤を投与して、意識を薄れさせ、軽い眠り(寝付くときのウトウトした状態)を誘発させる方法です。
- 全身麻酔と異なり、痛みを消失させる作用はありません。
必ず局所麻酔をしてから手術をいます。局所麻酔は鎮静剤の作用で眠っている間に行いますので、ほとんど何も覚えていません。 - 健忘作用がありますので、手術中の不快な記憶は残りません。
- 血圧や脈拍が安定するため、高血圧や心臓疾患など全身疾患を有する患者様でも受けることができます。
- 気がついて手術が終わっていた時は手術時間が短く感じます。
実際の時間の半分程度しか感じません。良く寝たなーと気持ちよく眠りから覚める患者様もいらっしゃいます。 - 静脈内鎮静法は自由診療、及び親知らずの抜歯に限らさせて頂きます。
このような患者様にお勧めです
- インプラント手術や親知らずの抜歯など、お体に負担がかかる処置を行う方
- 全身疾患(高血圧、糖尿病、脳疾患等)をもっており、インプラント手術中のお体が心配な方
- 1回の治療でなるべく多くの治療を行い、できるだけ短期間で終わらせたい方は自費治療のみとします。
- 嘔吐反射が強く、治療中の器具や医療者の手指が入るだけでも気持ちが悪くなる方
注意事項
- 当日車やバイク、自転車等の運転は避けて、公共機関をご利用下さい。
- 体調によって意識がはっきりされるまで、時間がかかる場合があります。
その場合はクリニックでゆっくりお休みください。 - 手術終了し、当日に一過性に体温が上がる場合があります。一晩お休みになれば落ち着きます。