マウスピース矯正
マウスピース矯正とは
マウスピース矯正とは、ワイヤーやブラケットを使わずにマウスピース型の矯正装置を使用することにより、優しい力で歯を動かしていく矯正法です。
マウスピース型の矯正装置は、目立たない、取り外しができる、痛みが少ないなど、多くのメリットがあります。
マウスピース矯正のメリット
1、何より目立たない、見えない
固定式の矯正装置のような外見上での不便さがなく、「矯正治療には興味があるが、装置がみえてしまうのに抵抗がある」という患者さんにとっては選択肢が増えます。
2、従来型の矯正装置のような違和感や口内炎などを起こしにくい
ワイヤーを使用した矯正では、ワイヤーが飛び出して粘膜を傷つけたり、口内炎などを併発することがよくありますが、マウスピース矯正では口腔内の粘膜を傷つけることは稀です。
3、衛生管理がしやすい
固定式の矯正装置では口腔内の清掃が難しく、矯正治療中にう蝕になることもよく見られますが、マウスピース矯正では歯の清掃は矯正装置が付いていない状態でできるため、むし歯や歯肉炎の発生等のリスクがありません。
マウスピース症例の適応症と非適応症
適応症
- 歯列弓の拡大により非抜歯で治療可能な症例(軽度の叢生)
- 歯根の移動が必要ない抜歯症例
- 固定式矯正装置で仕上げを行える抜歯症例
非適応症
- 叢生の強い症例
- 歯の平行移動を要する抜歯症例
- 上下額の位置に前後、左右の骨格性のズレのある症例
当院で扱っているマウスピース矯正について
透明で見た目が自然なマウスピース型の可撤式矯正装置で通常約1カ月に1度の間隔で印象採得を行い、その都度マウスピースを作製します。
厚みの異なる3種類(ソフト0.5mm、ミディアム0.6mm、ハード0.8mm)のマウスピースがあり、厚さの薄い方から10日間ずつ使用します。
そのため従来の矯正装置のような疼痛はほとんどありません。
※月に1度の印象採得はデジタルスキャナーにて行います。スキャンした3Dデータを確認しながら、治療が順調に進んでいるか経過観察を行います。
また状況に応じて、スキャンデータを患者様にも確認いただきながら、現在の状態を説明します。
特徴
- 透明で薄いプラスチックのシートを使用するため、非常に目立ちません。
- 発音障害、異物感等が非常に少ないです。
- 装置を取り外してブラッシングが可能な為、清掃性が非常に良いです。
- ソフト、ミディアム、ハードの3種類のシートを用いて矯正力をコントロール出来る為、疼痛も軽減できます。
- ステップ毎に印象採得し、1ステップ0.1mmでのセットアップが可能であるため、それぞれの症例に合わせた治療が可能になります。
マウスピースを装着した例
症例1
費用
矯正基本治療料 | ¥324,000 |
---|---|
調整料(毎月) | ¥10,800 |
診断料 | ¥10,800 |
治療期間目安 | 12ヵ月 |
治療回数目安 | 14~20回 |
リスク | 歯の移動が大きいため、治療期間が予定より長くかかる可能性がある。 |
30代男性です。上下前歯の叢生の治療で来院されました。 上下前歯を1本ずつ抜歯し、マウスピースで上下の歯列を内側に移動させながら、歯列を整えていきました。 下顎の前歯の内側には歯並びが元の状態に戻らないように、細いワイヤーで固定してあります。
治療前
治療後
症例2
費用
矯正基本治療料 | ¥324,000 ×2 |
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調整料(毎月) | ¥10,800 ×2 |
診断料 | ¥10,800 ×2 |
リスク | ディスキング回数が多くなると、一過性の冷水痛が生じる可能性がある。 |
17歳女性です。上顎前歯前突の治療希望で来院されました。 抜歯をしませんので歯列が綺麗に並ぶようにIPR(アイ・ピー・アール)を行います。治療期間は12カ月です。
治療前
治療後
IPRについて
IPR(アイ・ピー・アール)とは歯並びを整えるために歯と歯の間に隙間(スペース)を作ることです。
0.1mmずつメタルのヤスリを前後に振動させながら、歯の一番硬いエナメル質を削ります。
もちろん歯の神経が痛んだり、滲みることはありません。